将来不安によって、これまでのギモンはかなり説明がついた
と彼は話し始めた。
車を若者が買わなくなったのも、子供が増えないことも
結局は将来不安が原因だった。
今言えば、当然のように聞こえるけれど、少し前までは
こういう答えを言う人はいなかった。
最初に、これらの原因を将来不安に結びつけた人は
すごいよ。
それから、日本の衰勢は核家族化がカギを握っている、という。
高度成長期と言われた時期、人口も確かに増えたが、
一番カギだったのは、世帯が増えた、ということ。
世帯が増えれば住宅の需要が増す。
住宅の需要は経済の基本。
ところが、核家族には良い面ばかりではない。
今、その負の部分が出ている。
大家族では、保育園は不要だった。介護の施設も
不要だった。家族の誰かが交代で面倒を見ることができたから。
このことで、子供と老人の面倒をみる施設が必要になった。
しかも割合からいえば、圧倒的に老人のための施設が不足している。
じゃあ、核家族でなく昔のように大家族にしたらいいのか。
核家族に育った人間は、当然のように(自分たちの親がしたように)
実家を離れる。これは上から変えようとするのは難しいだろう。
最後に世帯が増えたとしたら、それはおひとり様が増えたわけで
これ以上日本は世帯が増える見込みはない。
そして、老人は共同の生活をするようになって、世帯は減少していく。
『これからどうなっちゃうのかしらね?』
「移民を受け入れようにも、その問題点はヨーロッパで
もうわかってしまったしなぁ。」
『幸福な死、というのを国が提供することが、不安解消に一番
必要なのでしょうけど、その前に人口が増えないんじゃぁ
やっぱり無理なのかしら。』
「一つあるとしたら、円の価値を切り下げて1ドル250円くらいに
することかもしれない。そして、日本は先進国の看板を降ろして
1970年くらいの生活を国民はするようにする。みんなで
仲良く貧しくなる。」
『そしたら、食糧は輸入ばかりだから、食べられなくなるの?』
「そんなことはないよ。農業が盛んになる。競争力を持つから。
エネルギーは高くなるから、海外旅行なんかは
そうそう行けなくなるだろうけどね。」
『・・・ふうむ、それならそんなには悪くないのかも。』
現実にはどうなるのやら。
と彼は話し始めた。
車を若者が買わなくなったのも、子供が増えないことも
結局は将来不安が原因だった。
今言えば、当然のように聞こえるけれど、少し前までは
こういう答えを言う人はいなかった。
最初に、これらの原因を将来不安に結びつけた人は
すごいよ。
それから、日本の衰勢は核家族化がカギを握っている、という。
高度成長期と言われた時期、人口も確かに増えたが、
一番カギだったのは、世帯が増えた、ということ。
世帯が増えれば住宅の需要が増す。
住宅の需要は経済の基本。
ところが、核家族には良い面ばかりではない。
今、その負の部分が出ている。
大家族では、保育園は不要だった。介護の施設も
不要だった。家族の誰かが交代で面倒を見ることができたから。
このことで、子供と老人の面倒をみる施設が必要になった。
しかも割合からいえば、圧倒的に老人のための施設が不足している。
じゃあ、核家族でなく昔のように大家族にしたらいいのか。
核家族に育った人間は、当然のように(自分たちの親がしたように)
実家を離れる。これは上から変えようとするのは難しいだろう。
最後に世帯が増えたとしたら、それはおひとり様が増えたわけで
これ以上日本は世帯が増える見込みはない。
そして、老人は共同の生活をするようになって、世帯は減少していく。
『これからどうなっちゃうのかしらね?』
「移民を受け入れようにも、その問題点はヨーロッパで
もうわかってしまったしなぁ。」
『幸福な死、というのを国が提供することが、不安解消に一番
必要なのでしょうけど、その前に人口が増えないんじゃぁ
やっぱり無理なのかしら。』
「一つあるとしたら、円の価値を切り下げて1ドル250円くらいに
することかもしれない。そして、日本は先進国の看板を降ろして
1970年くらいの生活を国民はするようにする。みんなで
仲良く貧しくなる。」
『そしたら、食糧は輸入ばかりだから、食べられなくなるの?』
「そんなことはないよ。農業が盛んになる。競争力を持つから。
エネルギーは高くなるから、海外旅行なんかは
そうそう行けなくなるだろうけどね。」
『・・・ふうむ、それならそんなには悪くないのかも。』
現実にはどうなるのやら。
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