派遣総理

2008年5月3日
「日本の総理って派遣みたいだよね。」彼が言った。
うまいことを言うなぁ。

派遣は派遣先が長ければ顔も名前も覚えてもらえる。
けれど、毎日行き先が変わるような派遣だと、名前も顔も
覚えてもらえないどころか、挨拶だってしてもらえない。

日本の総理はコロコロかわるので日本が無視されても当然。
相手にしてみたら覚えることが無意味なのだ。
そんな総理の支持率は、20%そこそこ。
本来、いつ交代してもおかしくないレベルだ。

『でも、サミットまでは交代できないでしょう。』と私。
「どうかなぁ。今の永田町でそういう程度の常識をもってる人が
本当にいるんだろうか。」と彼。

ホスト役なのに、コロコロホストが変わる国、日本w

そんな会話をした後に、いつものように通りめぐり。
今日までに歩いたのは、外堀・内堀・永代・本郷・新宿・外苑東
・日比谷・清洲橋・靖国・浅草・中央通り。そして明治通りの一部。

都内を歩けば歩くほど、最近、悲しい気分になる。
一見してホームレスとわかる人が増えている。
どこの薄暗い公園にもガード下にも、生活者の痕跡がある。
自動販売機のおつりのチェックをしている老人に何度も会った。
ゴミ箱をあけて、雑誌ではなく食べ物を探しているのを何度か
目にした。
ゴミ袋を開いて、中を物色しているシーンまで目撃した。

今日歩いたのは清洲橋通りで、入谷の近くの上野にも足を延ばした。
話には聞いていたが、ものすごい人。観光客や上京した人の数
のことじゃない。
そこで「寝る」人たちの数のことだ。
20時くらいだったので、あたりのお店も閉まり始めていたが、
まだ繁華街はにぎわっている。

そんな中、彼らはたたんだダンボールを横に置いて、ただ時間がたつのを待っている。
そこはすでに、彼らの街、になっていたのだ。
私たちの方がおじゃましている気分だった。
ちまたでは、赤提灯だの昭和のレトロなガード下の
汚いお店の雰囲気をわざと作ってウリにしている。
でも、東京にはすでに、そこいらじゅうにホンモノのガード下
がある。

救いなのは、それでも治安の悪さを感じさせない。
彼らは彼らなりに最低限のルールを守っているからだろう。

「一体、この20年、政治は何をやっていたんだろうな。」彼がつぶやいた。

ホームレスの増加の他にも気がついたことがある。
首都高の老化だ。
あんな橋脚の上をよく平気で使わせているものだ。
老朽化しているのに、補修よりも新しい道路ばかりを作ってきた。
だから、国民は「この税金は補修のため以外には使いません」
という誓約書でもない限り、増税に納得しないだろう。
老化・劣化は、首都高に限らずJRの高架の橋脚も、河川の橋も、
・・・多すぎて書けないくらいだ。
ミネソタの事故のようなことでも起きない限り、変わらないんだろうか。

一年に一億もかかるのなら、動物園にパンダは居る必要はない。
例えばその1億が値上がりした医療費の一部(1万円で1万人)になれば、
救われる国民がいる。

今、日本では、何が大切なんだろう?

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