彼のストレス

2006年4月23日
お昼過ぎに起き 録っていたサンプロをしばらくみて
その後 彼は仕事を始めた。
そして 何度も あぁー とか うーん とか 独り言を言う。
夕方くらいになって 少し静かになったのでw
話しかけると ここのところの仕事の様子を話してくれた。

わたしが知っているのは 彼は新しい製品Aの責任者になった 
というところまで。
それまでの仕事を他の人に引き渡した ということも知っていた。
でも 結局 引き継いだ人はうまくやれずに降ろされて 
彼は また前の製品Bの責任者に戻っていた。
バトンを渡した時点よりも 再び受け取った時点の方が
状態は悪くなっていた。

ふと感じるものがあって 
『その日っていつごろ?』と聞いてみた。
すると・・その日付は 彼が花粉症を発症した日だった。
当時本人は カゼだと思っていたのだが。

偶然かもしれないけど… 仕事のストレスと花粉症には
彼の場合は 関連性がありそうな気がする。

*************

夜遅くに外食することになって どのお店に入ろうか と
駅の周辺を歩き回っていた。
あるお店の前を通り過ぎながら彼が言った。

「ふたつ星と このお店に入ったことはなかったのだっけ?」
『…ないです(怒)。』

次のお店の前も・・
「あれぇ ここもないんだっけ?」
『ありませんっ。…最近まったく覚えてくれないのね(悲)。』
「なんだか僕はボケが始まっているのかなぁ。
 最近 ものすごく記憶力が悪くなったんだよ。」

本気で怒っても悲しんでもいないけどね。
ただ 急激な記憶力の低下 というのを わたしも彼に感じた。
この前話したはずのことを覚えていないことが多くなった。

そんなとき ある細い路地に入った。
その通りには 入ったことのあるお店が 左側に2軒。
でも 右側にも良さそうなお店があった。

『ここは?』
このお店を打診することは 今までにも何度もしていたが
いつも彼の反応はなかった。返事すらなくそのまま歩いて行ってしまうのだ。
でも 今日ははじめて外に置いてあるメニューを 彼が見た。

そのとき 思った。
今までは このお店がイヤで返事しなかったのではなく 
“ここにこのお店がある”という情報が一瞬で抜け落ちてしまう
ということだったんじゃないか と。

『このお店のこと 今まで何度も前を通っていたのに
 今日まで気がつかなかったんじゃないの?
 ひょっとして… このお店を“見た”けど その情報は 
 必要かどうかの判断を待たないで捨てられちゃた という感じ なの?』

「そう!そうなんだよ。最近 情報量が多すぎて
 そういうことが多いんだ。」

丁度 花粉症のコップの話と似ている。
情報を入れる器が一杯で 処理し切れていないのに
次から次へと情報が注がれる。
彼の場合は 仕事以外の情報は もうほとんど入らないのかもしれない。

うーん 大丈夫なのかなぁ。。

夕食はそのお店に決めた。
そこのお豆腐を「関東ではじめて京都人も納得する味だ」と
彼は絶賛した。そんなにベタ褒めする彼をはじめてみたw。

お店の中での話は 認知症について。
見えているのに その物を認識できない・・・ 
同様に 聞こえているのに 聞こえない という症状も 彼には
あるらしいけど。
…まさかね。

うーん。。。
人間って 情報が多すぎると そうなってしまうんだろうか。
そして この状態が続くと 元に戻らなくなるんじゃないか と
少し不安になった。

*********

仕事の件 そして 自分の記憶が悪くなっていること。
この話をして 少し彼はラクになったようだった。
昨日までと違って 彼がリラックスして会話しているのが
伝わってきた。

金曜日も土曜日も 夕食の時 ただ食べるだけの状態に
なっていたので わたしとしては ちっとも食べた気が
しなかったのだ。
居酒屋さんなのに 30分しかいないのって 
せわしなくてイヤだった。
でも 疲れているだろうから 早く帰って眠りたい と
いうのもわかる。
だから わたしなりにガマンしていたわけだ。

彼はこんな風に 仕事上での問題があってもすぐには話さない。
しばらくしてから話をする。
わたしは話を聞いて そっか だからあのとき… と思い出す
ことが多い。
話をしてくれることで お互いがラクになれるのだから 
できるだけ早く聞きたいのだけどね。

彼がリラックスすると わたしもリラックスできる。
今夜は 食事がおいしかった。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索