不精

実は　わたしは　インスタントラーメンとカップメンのうち
自分で作ってどちらを食べるか？　と聞かれたとき　
必ず「カップメン」と答える人間だったのだ。

カップメンなら　おなべも器もいらない。
乾燥の具も入っている。
お湯をわかす時間もかからない。（ポットのお湯w）
食べるのも　後片付けも　一番合理的　そう思っていた。

そのくらい　食事に時間と手間をかけるのが面倒でイヤだった。
料理なんか習ったこともないし　家で手伝いをやっていたことも
ないし　わたしの周囲の人間は　完全に諦めていたと思う。
もちろん　わたし自身も諦めていた。
「料理というものは　ふたつ星には無理」と。

前の人は　料理好きで　わたしが料理をしたことなんか　
おそらく数えるくらいだった。
前の人が食事を作っている間　わたしがしていたのは仕事(笑)。
たまぁーに　“お湯をわかすことぐらいも面倒なの？”
などと嫌味も言われたが　そんなヒマない　と思ってた（苦笑）。
でも　それでも　作ってくれたから感謝している。
というか　そのときは　仕事を中断してまで料理を作る神経が
理解できなかったのだけど。

今　たぶん　彼にとって　料理　というか　食事というものは
そういう程度のものなんだろうな　とわかっている。
本気で　どうでもいい　わけで　空腹をうめることができるなら
なんでもいいのだ。
そういう状態の人間が　作る側の気持ちをわかるはずはない。
かつて　わたしがそうであったように。

一方　わたしは今　一応彼の健康のことを考えてはいるが
本音は　作ること自体が楽しくて仕方ない。
メニューを悩むことにしても　シュミに関して悩んでいるのと
同じ程度。
「人間　変わるもんだなぁ」と言われそうだが　
むしろ　わたしとしては　知らなかった自分の一面　
というものを知って面白い。

やる前には　苦手意識が強くって　拒絶反応がでていたのに
実際にやってみると　全く違った感覚　…これって
食わず嫌いと同じだったのかな。

仕事でも　案外　こういうことって　あるかもしれない。

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そういえば　おひなさま。。。
うちは　毎年　出しっぱなしで　そのうちに
飾ることすらしなくなったっけ(笑)。